神奈川県中小企業家同友会 川崎支部12月例会 会社の業績を伸ばし続けるには?ある企業の道程!
日崎工業株式会社 三瓶修社長の実践報告
2018年12月17日、川崎市産業振興会館にて、同友会川崎支部12月例会が行われました。ご報告者は日崎工業株式会社代表取締役三瓶修氏です。
事業内容は、スレンレス・スチール・アルミなどの板金加工とのことで、工業的なものをイメージしていたのですが、駅や空港などの案内板・ゲートなどや、ステンドグラス・モニュメントの設置など、人の目につくもの・アーティスティックなものが多く驚きました。
そんな日崎工業さんが、リーマンショックや東日本大地震などのターニングポイントを、経営指針の作成と実践で乗り越えていった経験をもとに報告していただきました。
売上第一主義から社員第一主義へ
2代目社長として会社を受け継いで2年目の2008年。リーマンショックの影響で売上はピーク時の半分以下まで下がってしまったそうです。
社員のやる気を出させるためには何が必要かと考え、売上で給与が変わる歩合制などを取り入れて見たりと行動しましたが、社員は離れていくばかりで、挙句の果てに「社員をもっと大切にしてください」という言葉を残して去っていく人もいたそうです。
そんな中経営指針作成部会に参加し、経営指針の作成・実行を始めたそうです。
三瓶社長は理念が浸透するよう、朝礼時に情操教育を行ったり、自ら行動することで、どうすれば社員が働きたい会社になるかを考えました。
例えば、自社のブランディングやユニフォームを刷新することで愛社精神を育み、社員のモチベーションアップを狙ったり、社長自ら作成する社長通信を毎月給料明細に同封することで、社員の家族にも親しみを持ってもらえるようにしたり、様々な改革を行いました。
これらの活動のおかげか、社員定着率は3年間で「14%」から「81%」へ大きく改善されたそうです。
経営指針をどう実践していくか
グループ討論の中では、経営指針を作成している会社様もまだ作成していない会社様もいらっしゃいました。
社員数や業態によって経営指針の在り方や使い方は変わってくるのかもしれません。
しかし、私にとっては弊社の経営指針、そして昨年社員全員で作成した行動指針が、困ったとき従っていくものだと信じています。
そして、まず自分で行動・実践してみるということで、自分の中に落とし込んでいく。
指針に沿った行動を継続していくことで、周りの人もそれに巻き込まれて行く。
そういった形が理想だと私は思っています。ですので、常に自ら実践できるよう気をつけていきたいと思います。